こんにちは。MALTOオーナーのショウコです。
オランダでのアンティーク雑貨と家具の買付を終え、本日からフランスでの買付を開始いたします。
アンティークショップを立ち上げた当初、フランスでの買付は主にパリで行っていました。交通の便が良く、アンティークショップが多く、週末には蚤の市が開催され、航空便の手配もしやすいため、買付に適した環境でした。
しかし、ここ10年ほどはパリでの買付を控えています。理由は、パリのアンティークは価格が高く、目玉となる商品を見つけることが難しくなったためです。
近年のフランス国内での家賃と物価の高騰により、アンティークショップで販売されている商品の中には、当店で販売している商品よりも高価なものも見受けられます。もちろん、非常に珍しい品もありますが、価格は小物ひとつで数千ユーロ(数十万円)に及ぶこともあります。
そこで近年、買付で訪れているのは、パリ郊外や田舎に点在する、地元の人々に親しまれている小さなアンティークショップです。
フランスでは「ブロカント」と呼ばれています。ブロカントでは、掘り出し物が多く、価格も手頃であることが魅力です。
オランダから高速道路を5時間ほど走り、パリ郊外へ。今回は、透き通った小川が流れ、昔ながらの洗濯場の風情が今も残る、本当に小さな村にやってきました。
この村の風景は、なんとも言えず心安らぐものでした。
小川のせせらぎを聞きながら村を歩いていると、時間がゆっくりと流れているように感じます。昔、この洗濯場で村の人々が洗濯をしていた風景を想像すると、なんだか温かい気持ちになりますね。
今回お邪魔したのは、アンティークディーラーとしてなんと35年のキャリアをお持ちの、とっても素敵な70代のフランス人ご夫妻が営むショップ。完全予約制で、事前にアポイントを取っていたので、この日は私だけの訪問みたいでした。
お店に入ると、ご主人がフランス各地の蚤の市や競り市で買い付けてきた、こだわりのアンティーク雑貨や家具がぎっしり!その素敵な空間には、思わず見惚れてしまいました。華やかなロココ様式やイルドフランスのデザインを中心に集めているようです。
1時間ほど、世間話をしながら店内をゆっくり見せていただいたのですが、その間もご主人はひっきりなしに顧客からの電話対応で大忙し。私がお店にいる間にも、高価な絵画が売れたようです。ワイナリーを持つ裕福なフランス人マダムが買ったそうです。私も欲しかったのですが残念ながら予算オーバーでした。
このビジネススタイル、本当に素敵だなと思いました。自然豊かな田舎で、ご自宅の一部をアンティークショップとして、気に入ったものだけを販売し、時々お店として営業する。
このスタイルにたどり着くまでには、本当に長い年月をかけて努力を重ね、アンティークディーラーとしての確かな目利き、お客様との丁寧なやり取り、そして何より豊富な経験を積み重ねてこられたんだろうなぁと感じました。
私も日々、フランスの古い工芸品に関する知識を深めるための勉強や、人脈作りに励むことを改めて心に誓いました。
ちなみに、写真窓辺にある猫の置物が可愛くて欲しかったのですが、売ってくれませんでした。
大好きなフランスのスーパーマーケットでお昼ご飯を購入。
いつもチーズの種類の多さと安さに驚きます。そして、つい買いすぎてしまい、帰国すると体重が2キロ増しになります..
フランスの家(私の家ではないのですが、もはや実家のように寛がせてもらっています^^)に戻る途中、また素敵なアンティーク家具との出会いがありました。こちらも後日、トラックを手配して集荷することに。今回は集荷が3往復くらいになりそうです… フランスは高速道路料金もガソリン代も高く、輸送コストがイギリスの倍近くかかるのが悩ましいところですが、それでも素敵な家具が多いんですよね。
さて、この日の夕ご飯は、スーパーで買ったキッシュ。フランスの「実家」の暖炉で温めていただきました。フランスのお惣菜と冷凍食品のレベルの高さには、本当に毎回感動します。今回もとっても美味しかったです!日本の家族にも食べさせてあげたいです。
この買付ブログはまだ続きますが、最後に、日頃の感謝の気持ちをお伝えさせてください。
2024年もMALTOをご利用いただき、誠にありがとうございます。皆様に支えられ20周年を迎えることができました。本当にありがとうございました。
これからも皆様が笑顔になるような素敵なお品をお届けできるよう、スタッフ一同努力してまいります。
どうぞ2025年が皆様にとって素敵な一年になりますように。
MALTO ショウコ