麦窯・岡泰造による、高さ4.5㎝ほどの浅鉢。伝統的な三島手という表現技法が用いられています。
三島手とは朝鮮半島から伝わった象嵌の技法で、半乾きの素地に印花などの印判を当てて彫り模様を入れ、そこに化粧土を塗り込んで文様を出していきます。この象嵌模様が三島大社(静岡県三島市)から出されていた暦の文字に似ていたことから、三島手と名付けられたと言われています。
ひとつひとつ版を押して丁寧に製作された印花が渋めの小花模様として浮かび上がります。ぐるりとまわったリムの黒い釉薬が全体を程よく引き締めていてかっこいい印象を残しています。
直径約17.5㎝。
色味や凹凸の風合いに個体差があります。