シャビーでアンティークな雰囲気を持った“粉引しのぎ”と、どちらかというと男性的な雰囲気の
“鉄黒しのぎ”を施したぐい呑みです。ろくろ整形した器に、鉄のカンナで一気呵成に勢いよくつけたしのぎ模様が独特なリズム感を持っています。
「ぐいのみ」は、「ぐいっと飲む」「ぐいぐい飲む」などが名前の由来とも言われており(諸説あり)、お猪口よりも一回り大きいサイズの器というのが主流です。とっくりから少しずつお酒を注いで飲むお猪口に対し、ぐいのみは酒瓶からお酒を注いで、ぐいっと大胆に飲むための器です。
日本酒を笠間焼のこだわりの作家物の器で楽しんでみてはいかがでしょうか。
益子さんは、素朴でありながらどことなくモダンな器をめざして作陶されていて、伝統的な和食器というより、どこか無国籍で、どんな国の料理も受け止められるような雰囲気が特徴的な作家さんです。その遊び心のある見た目の奇抜さや独自性に相反して、細かく丁寧なしのぎの仕事が非常に美しいです。
お気に入りのお酒を、お気に入りの器でいただきたいです。
・左から【粉引き】、【鉄黒】。艶のある粉引きとマットな鉄黒。質感の違いが良いコントラストを生みます。
・【粉引き】はエッジ部分に程よく茶色の色ムラがみられ、それがアンティークのような雰囲気を醸し出しています。
・【鉄黒】は金属の錆のような風合いでどこか無骨な表情がかっこいいです。
【粉引き】の内側の様子。貫入が入り美しいです。
・【鉄黒】の内側の様子。ぽつぽつと入るサビがアクセントに。
・高台は性質上突起のあるざらつきがあります。気になる場合はサンドペーパーなどで底の部分を磨いて、滑らかにしてからご使用ください。
・釉薬むらやぽつぽつと凹凸のようなものが見られます。一つの魅力としてお楽しみいただければと思います。
・手で持ったサイズ感はこちら。
・ろくろでひとつずつ手作りしているため、個体差があります。