アンティークグラス
ガラス食器
イギリスやフランスのアンティークガラス製品には、美しい彫刻や細工が施されたものが多く、優雅で繊細な雰囲気が魅力的です。
また、独特の色合いや光沢感もあり、古き良き時代のエレガントさを感じさせます。
使用用途によって様々な形状やサイズがあり、飾りやインテリアとしても活用できます。
一点ものが多いため、希少価値が高く、コレクターにも人気です。
アンティークガラス製品は、歴史を感じさせる上品な美しさがあり、贈り物や自分へのご褒美にも最適です。
【ガラス?それともクリスタル?】
クリスタルを発明したイギリス
1615年、イギリスのジェームズ1世は薪不足に直面し、ガラス職人らに燃料としての仕様を禁じました。
1676年、かつてヴェネツィアで働いていたロンドンのガラス職人ジョージ・レーヴァンスクロフトが薪の代わりに石炭を用い、材料にカリの代わりに鉛を用いてみました。
その新しい素材は「フリントガラス」と名付けられました。鉛クリスタルの誕生です。
さらに、より重いホイールを使用することにより、装飾はより正確な物へと仕上がります。
ヴェネツィアやボヘミアに替わって鉛クリスタルがおよそ1世紀にわたって1782年までイギリスでほぼ独占することとなったのです。
"パーフェクト"なフランスのクリスタル
フランスでは中世の頃、ガラス職人のほとんどは薪を多く使用していたため、各地を転々としていました。1615年には3000人ほどのガラス職人たちが存在していましたが、16世紀中ごろになるとようやくガラス工房が定着するようになります。
シダ材による薪は燃料となり、灰はカリウムと混ざってペンチで加工しやすい原料となりました。
16~18世紀のあいだこれらの軽くて輝くガラスは、どれも「ヴェール・ドゥ・フジェール(シダガラス)」と呼ばれ地域によって微妙に色が違っていましたが、これが大流行しました。
18世紀中ごろになるとフランス政府により森林破壊が問題視され、やがて燃料としてシダを使用することが禁じられます。
当時のフランスは七年戦争によって経済状況がかなり悪化しており、ロレーヌ地方の当主がガラス産業への参入を提案し、その提案をルイ15世が受け入れたことにより1764年、フランス・ロレーヌ地方の小さな集落”バカラ”にガラス工場が誕生します。
ヴェネツィア、ボヘミア、そしてイギリスを経て、ようやくフランスが19世紀全般を通してクリスタルの純度や製作技術、製品の完成度のうえで頭一つ抜きんでてきます。バカラは最初ステンドグラスやボヘミア風のガラスを製造していました。材料の配合に研究を重ね、またグラヴィールやカットを熱心に研究していた職人の努力によりバカラは「パーフェクト」と同義語となります。